今日は、設立時の出資割合の失敗に基づく悲劇なお話です。

数年前、私の事務所に仲良しの二人組が訪問してきました。
その二人は、同じ出身大学で意気投合し、
何十年も仲良くしてきたとのことでした。

そんな二人が、会社を作りたいということで、
私の事務所を訪ねて着たのでした。

いつものように、
会社名や住所、会社の目的などを打ち合わせしていく中で、
資本金の内容になります。

私:「この事業では、最初にある程度の資金が必要なので、
資本金は最低でもこれくらい必要だと思いますが、
どのような出資割合をお考えですか?」

と問いかけると・・・・・・・・・・・・

二人同時に:「うちらは仲良しなので、同じ出資割合でお願いします!!」

と言ってきました

皆様であれば、どうしますか?

もちろん、仲が良いことは非常に良いことです。
しかし、会社の経営となると、
親しき仲にも礼儀ありというスタンスで、
時として厳しい態度で臨まないといけない時もあります

今回のケースもまさにそのようなケースだと思います。
半分半分の出資割合だと、
株主総会を開いて、もしも意見が分かれた場合は、
何も決議ができないことになります。

一人に株を集中させると、
独裁されるという懸念もありますが、
二人で平等に持つより良いです。
二人で平等に持ってしまったら、
何も決議ができず、会社として何もできなくなってしまうことがあります。

私は何度も説得したのですが、
結局、二人で平等という方針は変わりませんでした。
その後、その会社は・・・???

先日、その会社から連絡がありました。

「新しく会社の目的を追加したいのですが、
二人で意見が分かれ、
追加する目的が決まらないんですよ。。。」
とのことで、私に助けて欲しいと連絡がありました。

お二人は未だに仲が良いのですが、会社運営はどうなんでしょう???
これも一つの会社のあり方なんでしょうか???

税理士法人 大田原会計事務所